インプラントを埋入するための骨造成と清掃しやすい歯肉形態とするための遊離歯肉移植術を行うことで治療後の安定を獲得できたインプラント症例
症例
入れ歯が合わない
診断
下顎左側大臼歯部欠損に起因する咀嚼障害
下顎左側大臼歯部骨量の不足と角化歯肉幅の不足
口腔写真
Before
After
Before
After
Before
After
治療ポイント
部分床義歯を使用してみたが、どうしても慣れることができず、インプラントによる補綴治療を強く希望された方です。歯が欠損してから長期間経過していたため、下顎左側大臼歯部の骨は減少しており、そのままではインプラントの埋入が困難な状態でした。また、角化歯肉の減少により、インプラント埋入後は清掃性が不良になることが推測され、そのままのインプラント治療では長期予後は見込めないと判断しました。
そのため、まずはGBRにより骨幅を確保し、インプラントの埋入を行い、２回法を選択しました。２回目の手術時に同時にFGGを行うことで角化歯肉の幅を確保し、インプラントの周囲を清掃しやすい歯肉形態へと修正を行いました。これにより、インプラント補綴後のご自身によるセルフケアも十分に行うことができ、長期的な安定が見込めるインプラント治療を行うことができました。治療後は、入れ歯をはめなくて楽ですと快適性を感じて頂けました。
この症例に使用した装置と費用
| インプラント治療 | 約 1,298,000 円（税込） |
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治療に伴う一般的なリスク・副作用
- 【FGG/CTG】
・上顎内側(硬口蓋)の歯肉を部分的に切り取る必要があります。
・治療には出血（主に歯肉供給部位）を伴います。
・手術後に術野から出血する場合があります。
・術後は抗生剤・消炎鎮痛剤・含嗽剤を処方いたします。疼痛は消炎鎮痛剤で抑えられる程度のことがほとんどです。
・手術後に、痛みや腫れ、あざを引き起こす可能性がありますが、時間経過とともに治ります。
・一過性の黄疸(頬部)を起こす可能性があります。
・術後3週間程度は、噛んだときの痛みや、歯が浮いた感じがすることがあります。
・個人差がありますが、稀に歯茎が生着しない場合があります。 - 【インプラント】
・インプラント治療は骨に埋め込む外科処置です。顎の骨が薄い、骨が弱い方はインプラント治療ができないこともあります。
・インプラントのオペ後、唇、舌、頬、歯肉の感覚麻痺が一時的に引き起こされる場合があります。また、近接する歯牙、顎、上顎洞、鼻腔に対しての炎症、疼痛、過敏症、組織治癒の遅延及び顔面部の内出血（紫斑や黄斑など）が手術の成功においても稀におられる場合があります。手術後、３～４日目になると腫れを抑えるお薬の効果が減退するため、術部が腫れてくることがございますが、大抵の場合、１週間程度で腫れは収まってくることがほとんどです。
・歯や骨の状態によって、手術内容を変更することがあります。
・手術中に、予定していた骨の量が足りない場合には、追加の骨造成が必要になる場合があります。 ・喫煙、飲酒は治療結果に影響を与えます。手術前後１週間はお控えください。
・インプラントを長期的に安定させるためには、口腔衛生状態（喫煙の有無、喫煙者の協力度、咬合力、咬み合わせ、骨量、歯肉量、歯磨き、メンテナンス）の維持が必要になります。
・まれにインプラントの手技にかかわらず、インプラントが骨につかない現象が起きる場合があります。 - 【GBR】
・GBRとは、インプラント治療において、骨の厚みや高さが足りない場合に行う歯槽骨を再生する方法です。
・GBRと同時にインプラントを埋入できる場合もありますが、同時埋入が困難である場合、GBR後3〜4ヶ月の治癒期間を設ける必要があります。
・まれにGBRを行った部位に感染が生じ、骨が誘導されない場合があります。
・術後は抗生剤・消炎鎮痛剤・含嗽剤を処方いたします。疼痛は消炎鎮痛剤で抑えられる程度のことがほとんどです。
・手術後に、痛みや腫れ、あざを引き起こす可能性がありますが、時間経過とともに治ります。
・一過性の黄疸(頬部)を起こす可能性があります。
