症例
右上、左下の歯肉が腫れて、歯ブラシ時に痛む
診断
慢性歯周炎 広汎性,ステージⅢ,グレードB
口腔写真
Before
After
担当歯科衛生士による口腔衛生指導
患者さんは歯科医院の受診が20代以来とのこと。歯周病についてもよくわからない、歯磨きの仕方も教えてほしいとのことでした。
全体的にプラークの量が多く、歯石の沈着も全顎的に認められました。歯磨きの状態がよくならないと再び歯石はついてきてしまいます。まずは歯磨きの質と回数の見直しで歯面への歯ブラシの当て方について指導しました。
歯ぐきの腫れの原因や歯周病について知ってもらうことで歯磨き習慣を朝の1回から朝と夜の2回に増やすことができました。歯磨きの習慣を身に着けていただきセルフケアを頑張っていただきながら当院では歯科生士のほうで歯石除去を行っていきます。歯周病が進んでおり、歯石の沈着が多いことから通院回数がかかること、歯周病治療によって腫れた歯ぐきが引き締まると歯ぐきが下がることとしみる症状がでることをお伝えして理解をしていただいてから歯ぐきの中の歯石を除去していきました。
歯石除去を進めるのと同時にセルフケアの質を向上するため歯間ブラシの使用を勧めることにしました。通院を始めて3ヶ月で歯磨き1日2回と歯間ブラシを1日1回毎日行うことができるようになり、『やらないと気持ちが悪いくらい』と習慣になりました。
歯磨きしても血が出なくなり喜んで頂けました。術前の写真と術後の写真をみていただきすごく変わったと変化を実感していただきびっくりされていました。担当歯科衛生士として患者さんの習慣が変わった事と歯ぐきが良くなり健康な状態に近づくことができ、継続してメインテナンスに来ていただけてとてもうれしく思います。
治療ポイント
歯茎が腫れて痛むことを主訴に来院されました。上顎右側犬歯と下顎左側第一小臼歯の歯肉には小豆大の腫脹が認められ、ブラッシング時に痛むとのことでした。
慢性歯周炎と診断し、歯科衛生士と二人三脚で歯周基本治療を開始しました。口腔衛生習慣として、歯磨きは朝に一度だけで電動歯ブラシを使用してみえました。ところが正しいブラッシング方法の話を聞いた事がなく自己流で行っており、歯周病についての知識もない状態でした。まずは歯ブラシの交換時期、当て方、歯周病とは何かを少しずつお伝えしていきました。患者様の日々の生活の中で自然に取り入れていただけるよう、まずは簡単に取り組めることから順にステップアップして行きました。
だんだんと意識が前向きになっていただけたようで、歯磨きの回数が朝晩の2回になり、歯間ブラシも上手に使用できるようになりました。歯肉の腫れも起きなくなり、手術など大掛かりな処置をすることなく治療を終えることができました。ご自身でのお手入れに自信がついてきた事で『毎日きちんと歯間ブラシまでしないと気持ち悪いくらいです』と、健康な歯肉を手に入れる事ができて大変お喜びいただけました。
毎日のお口のケアは、一見簡単そうで非常に難しいことでもあります。当院では専属の衛生士が、患者様1人1人に合った磨き方や掃除器具をご提案し、健康な状態を長く維持できるようお手伝いいたします。
この症例に使用した装置と費用
歯周基本治療 | 約 - 円(税込) |
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※備考 ※保険治療に準ずる